勝ち馬に乗るフランスの左派勢力

投稿日時 : 2022/05/06 17:30

「議会選挙:社会党は不服従党との選挙協力を決定し、新しい方針を打ち出す」
地方紙Sud Ouestのウェブサイトより。

エコロジー政党、共産党につづいて、社会党も昨日、極左政党、不服従のフランス党との選挙協力を決めた。これは他の党などと同じように、社会党でも党内の会議で多数決をとって決めた結果だ。

伝統的左派政党であるフランス社会党では、元大統領も含む一部の幹部などがこの選挙協力に反対していたり、批判していたが、多数決では62%の得票で協力が決まった。これでフランスでは「歴史的」といわれるほどの左派連合が生まれたことになる。今後、各自治体での選挙協力体制が決まってくる。

社会党は、大統領選挙でも現市長のイダルゴ氏がたったの1.7%の得票率しか得られず、まさに党存続の危機ともいわれ、勢いがあるメランション氏の党との協力で可能性のある議員は確保したいといったところだろうか。

これで6月の議会選挙のあと、左派系の首相が誕生する可能性が高くなったとされる。この左派連合で不利になったのはもちろん、全く連携することがない極右系の二つの政党はもちろん、マクロン氏の現在の与党系も苦戦を強いられそうだという。

与党系内では、内輪もめまではいかないものの、左派勢力のような連携の動きは見られず、6月の議会選挙は大統領選挙とはまったく違った動きになってきている。