フランス人でも

投稿日時 : 2019/09/27 18:30

民放局 w9のリアリティ番組「Les Marseillais vs le reste du monde(マルセイユ人vs世界)」

ジャック・シラク元フランス大統領の死去が報じられた翌日だが、軽い話題を。

フランスでは、まさにシラク大統領の時代からテレビで流行り出し、今ではいろいろなテレビ局で、いろいろな番組が作られているが、今回はその中でも民放で若者向けのテレビ番組に力を入れているM6が、地デジが始まった時に新しく開いたw9(M6を逆にした)ですでに第四シーズン(さらに同系統の番組も含めると数十のシーリズ作がある任期のリアリティ番組の一場面。

番組は、夜の街で働くマルセイユ人(南仏)を集め(DJ、バーマン、モデル、踊り子など)、別のチームとさまざまな競技で戦うというもの。日本だと、芸人や芸能人が対抗戦でいろいろな競技をやるものを、一般人がやっている感じだ。

画像は、「フランス語」で対抗戦をしたときの一場面。マルセイユ人の彼女への質問は、(テレビでは口頭で)「Pierre vend des tomates sur le marché(ピエールは市場でトマトを売る)」を半過去(imparfait)にしなさい。これに対する彼女の答えがこの場面。

正解は、もちろんこれ:
Pierre vendait des tomates sur le marché.
彼女の答えは:
Pierre vend des tomates sur le marchait.

口頭で答えを聞くと、動詞の部分、“トマトを売る”は、現在形だと「ヴァン・デ・トマトゥ」、半過去だと「ヴァンデ・デ・トマトゥ」となり、「デ」の音が重なる。口頭で答えを聞いた彼女は、「デ」が二回になっただけで、音はあってるから、ちょっと点数ちょうだいよと。何をどう間違っているのかも分かっていないようだ。

さらに間違いは実は、市場(マルシェ)の綴り。音はあっているが、正解は「marché」だが、なぜかここで動詞の半過去で使う「-ait」(発音は同じ)で、「marchait」としている。

半過去といえば、外国人でも割と初期に習う文法だが、フランス人でもこういう人はいるということだ。そして、こういう人がテレビにでて面白がられるし、こういう番組がフランスで流行る。(どこかのテレビでは、こういう(“低俗な”)番組をフランス人は好きだが、いかにくだらないから見るために見るんだ、というのがフランス人だという。)