ワインツーリズム

投稿日時 : 2019/09/26 18:45

Le Point誌のサイトより。「法的にクリアになり、“ワイン用ブドウ収穫観光”」

フランスの秋(というか夏の後)の風物詩の一つが、ワイン用ブドウの収穫(Vendanges ヴァンダンジュ)だ。

本日、ワインツーリズム会議(Conseil supérieur de l’œnotourisme)が発表したところによると、今年から観光ヴァンダンジュが法的に認められることになった。

ヴァンダンジュ(ワイン用のブドウの収穫)は、もちろん季節労働で、短く限られた期間に行う作業で、学生などのちょっとしたアルバイトにもなる仕事で、ワイン農家(viticulteur)と専用の労働契約、Contrat Vendangesを結ぶことが原則で、一つの特殊な雇用形態だった。

ただ、フランスのワイン農家といえば、一つの大きな観光資源でもあり、フランスのワイン農家のうち1万ほどが、毎年1000万人の「ワインツーリスト(oenotouristes)」を迎え入れ、そのうちの420万人が外国人という。この特殊な観光での収入は年間50億ユーロ以上とも試算されている。

これまでは、観光客をヴァンダンジュに参加させることは出来ずに、処罰の対象であったが、これが合法的に可能になるという。ただし、観光の場合、あくまで観光ツアーの一環で、体験ツアー(とはいえ実際にブドウを収穫する)として観光客がお金を払って、ブドウ収穫という仕事をするという。

どのくらいのワイン農家がこのようなサービスを始めるのか、どのくらいの観光客が来るのかはこれからだが、日本でも田舎での農業体験が流行始めているのと同じで、観光大国のフランスは、ワイン用ブドウを使った観光が新しい強みになるかもしれない、そしてフランスワインもその恩恵を受けるだろう。