Je suis venu te dire…

投稿日時 : 2019/09/30 18:30

9月26日に方法されたFrance 2のクイズ番組。速報で、ジャック・シラク元大統領の死が伝えられている。

この週末にかけて、フランスではジャック・シラク元大統領の話題が各メディアで取り上げられ、親日家としても知られていたので、日本でもそれなりに取り上げられた。

この後も国葬などで取り上げられたり、さまざまな追悼の紙面や番組があるだろうし、ここではいちいち取り上げることはないが、一つだけ。

フランスで、26日の昼に死去の第一報が入ったとき、国営放送のFrance 2では、「Tout le monde veut prendre sa place」という視聴者参加型のクイズ番組を放送していた。これは、一時、NHKもフォーマットを輸入して放送していた人気番組で、平日の昼に毎日、人気の司会者が出ている番組だ。(フランスではリアリティ番組が人気だと先日書いたが、こうした視聴者参加型のクイズ番組もフランスでは人気だ)

そこで速報が流れたときにかかっていた曲が、セルジュ・ゲンスブールの、「Je suis venu te dire que je m’en vais」(直訳:キミに別れを告げに来たんだ)。この曲は、1973年のもので、フランス人なら誰もが知っているくらいの有名な曲。このまさにぴったりの曲が偶然にもかかっているなか、この曲が、その後にクイズ番組を中断して始まる速報ニュースの導入歌のようにかかっていたのだ。

晩年のシラク氏は、体調が優れず、車椅子に乗ったままだったりしたようだが、そうした弱った姿は公にはまったく見せず、フランス人も、大統領だったときのシラク氏のイメージのまま、まさにこの曲にのって最後を知ったことになった。