年末年始のZapping

投稿日時 : 2020/01/06 18:15

「年金制度改革問題:フィリップ首相が身を削り、マクロン大統領は舞台裏…。
政府の大変な一週間。」
Le Parisien紙のウェブサイトより。

ストライキ
年末から徐々に交通網は改善されている。が、これも20日以上のストライキで仕事を休んでいる職員が経済的理由で仕事を再開しているという事情もある。年末にはフランス国鉄SNCFのアプリでは満席と表示があったにもかかわらず、がらがらの車両もあったとSNS上などではバズった。1月9日(木)の大規模デモも予定通り。

年金問題
大晦日のマクロン大統領のテレビ演説は、予想通り、具体的な話はせず。年明けからはテレビなどでも年金問題を取り上げ始めているが、年末年始の大きなニュースもあり、年金問題はあまり大きく取り上げられていない。今回のストライキは、当初比較されていた1995年の冬の長期のストライキ(同じく年金問題で、当時の政府は改革案を取り下げた)の記録を抜き、1986年の国鉄職員のストライキの記録も更新、次の記録は1969年5月のストライキだ。あの1969年に匹敵する大きな運動になるかどうかはまだわからない。政府は本日から交渉を再開するが、木曜日のデモを経てどうなるかまったく誰も予想がついていない。

ビッグニュース:
・ゴーン日産前会長の日本出国のニュースは、日本よりも大きくとりあげているような感じだが、フランスでは特にこうした「グラン・パトロン」といわれる大企業のトップなどが悪いことをしたというニュースはよく好む傾向にある。
・アメリカ・イラン問題も日本よりも大きく、緊迫感をもって報道されており、ゴーン日産前会長と同じく、アメリカ大統領についても、その「突飛な」行動をとりあげている。
・年が明けてから取り上げられ始めているもう一つの流れは、春に行われる地方選挙(各自治体の市長を選ぶ)の話題だ。

年金制度改革問題は、ストライキが長期化し、政府と組合側との話し合いも膠着状態のまま、様々なニュースが入ってきており、年金問題はボリュームとしてはあまり取り上げられていないが、他の世界情勢や国内情勢との絡み合いでどうなるか全く流動的だ。