寝場所がないボランティア

投稿日時 : 2024/03/18 17:30

「2024パリ五輪:宿泊先がなく、ボランティアはオリンピックを諦めるかもしれない」
国営ラジオ局France Infoのウェブサイトより。

日本でも、能登半島地震の後、宿泊先がないなどの理由でボランティアが現地に行けない時期があったが、この夏のパリ五輪のボランティアも、宿泊先がないために、ボランティアを断念せざるを得ないかもしれないという。

2024パリ五輪には30万以上のボランティアの希望があり、そのうち4万5千人が選ばれた。もちろん、パリ在住やフランス在住だけではなく、世界中からボランティアもやってくる。ところが、高騰するパリの賃貸物件のせいで、ボランティアを諦めるという人が続出しているという。

そもそも、民泊なども含め、オリンピックシーズンに借りられる物件も限られているばかりか、一泊でも1000ユーロ(16万円)という料金に、ボランティアではとても二週間もいることはできないという。こうした事態に、いくつかのスポーツ関連団体などは、パリやパリ近郊在住のスポーツ選手や関係者に住居を提供するように呼びかけたりしているという。

大会組織委員会としては、予備のボランティアもいるために、いくらでも代わりはいるという立場だったり、ボランティアによっては、いくら高くついても、4年に一度、さらには一生に一度の機会だから、その価値はあるという人もいるという。

そして、物件不足・家賃高騰は、一般の賃貸物件にも影響しており、大家としては、いくら高くても借り手がいると見込まれるオリンピック期間に物件を開けておくために、長期の物件を探す一般の人も大いに苦労しているという。さらに、一般の住民も、この期間だけは、自宅を貸し出して、そのお金で自分たちはより安い田舎でバカンスを過ごそうというトレンドもある。