夏はそこまでだが…

投稿日時 : 2023/05/08 17:30

「ヴォルヴィック市でも、乾燥による取水制限」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

フランスでは本日、5月8日は第二次世界大戦の終戦記念日で休日だ。フランスにはもちろんゴールデンウィークはないものの、5月は1日のメーデー、8日の終戦記念日、そして移動祝日の昇天祭(l’Ascension)がある。そしてカンヌ映画祭があり、ローランギャロスの国際テニス大会があり、そろそろ夏のバカンスはどうしようかとそわそわしてくる時期だ。

本日、マクロン大統領は例年通りにシャンゼリゼで記念行事に参加したあと、リヨンにいく予定だが、年金制度改革反対の「鍋」がどのくらい集まるか注目されている。年金制度改革問題については、様々なところで不満の声や鍋の音がなっているが、この状態でやや膠着状態だ。

先週、フランスのメディアで話題になっていたのが、夏を前にして、数ヶ月前から懸念されていた水不足の話題。フランス中部のピュイ・ドゥ・ドーム県では、5月2日、すでに水の利用制限を13の自治体に実施していたが、追加でさらに31の自治体を加えた。これは翌日から始まり、原則、6月30日までだが、もちろん、今後の状況次第では延長、他の自治体に拡大もありうる。

今回追加された自治体には、ミネラルウォーターのVOLVICがある自治体も含まれ、一般の工場などでは水道水の利用は25%の削減が要求されており、一部の自治体では、一般家庭には給水車が出動するほどの深刻さだ。

そこで、やり玉にあがっているのが、VOLVICの工場。今回、水不足の対象になっているのはあくまでも一般の水道水で、ミネラルウォーター工場が使っている地下水源ではない。それでも、地元住民からすれば、自分たちの水は給水車にたよっているのに、ミネラルウォーター工場が無制限に地下水を汲み続けてそれで商売をしているのは面白くないようだ。

VOLVIC社もその状況は理解しており、連帯の精神で、地域住民に水の利用制限があるかぎり、地下水源の利用を通常よりも5%削減するという。