輸入規制撤廃に喜ぶ日本、環境保護法案を採決するヨーロッパ

投稿日時 : 2023/07/14 17:30

「自然の回復関連法案:生物多様性の主軸となる法案をヨーロッパ議会が採決」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

日本では、ヨーロッパを訪問している岸田首相が、13日、EUとの定期首脳協議の共同声明で、日本産食品の輸入規制を撤廃するという発表が大きく報じられていたが、同じタイミングでフランスのメディアが話題にしていたヨーロッパ議会の話題は全く別だった。

日本に関する話題はほとんど報じられず、大きく取り上げられていたのは、ヨーロッパ議会で、12日に採決されたエコシステムの回復法案だ。これはここ数ヶ月、賛成派と反対派(極右や右派系政党など)が激しい論戦を繰り広げていたり、デモ活動も行われていた。

来年に控えたヨーロッパ議会選挙もふまえて、一時は反対派が有利とされた時もあったが、13日の採決では、336の賛成、300の反対、13の棄権という結果で採択された。

この法案は、欧州連合(EU)に参加している国々は、汚染や開発によって壊した自然環境を回復させる義務が生じるというもので、段階的に厳しくなっていくというものだ。

ところで、岸田首相の話題はほとんど報じられていないフランスだが、日本の大雨のニュースは多少話題になった。海外の衝撃的な映像というだけではなく、世界規模の気候変動の一例という視線だ。