フランスではもう免許証はデジタル

投稿日時 : 2024/02/16 17:30

「電子免許証:素早くスマホに取り込む方法」
地方紙Midi Libreのウェブサイトより。

昨年から一部の自治体で実験的に導入されていた運転免許証の電子化だが、2月14日から、フランス全土で公式に導入され始めた。

日本語では「電子化」と便宜的に訳したが、実は、2013年からフランスの免許証は、それまでのピンクの三つ折りの紙の免許証から、クレジットカードサイズで、電子チップなどもついた「電子化」されたものが発行されていた。これはヨーロッパ基準でもあり、すでに「電子化」は進んでいた。

そして今回の段階は、フランス語では「dématérialiser:非物質化する」と呼称されており、もはや「免許証」という「モノ」はなくなり、すでにフランス政府が用意しているアプリ「France Identité(IDフランス)」に免許証の機能も加わったというかたちになる。

ただ、この「デジタル免許証」を使えるようにするには、そもそも「France Idnetité」アプリをダウンロードして、証明書の提出などをしてアクティベートしていないといけなかったり、使える環境もOSのバージョンなどがあったりと、使えない、うまくいかないなどのコメントがSNSなどででている。

もちろん、すぐに完全移行するわけではなく、2033年が一応、完全デジタル化というロードマップになっている。ただ、年末からは、次は、日本で言うところの車検証(carte grise)や自動車保険についても、デジタル化を進めるという。