コロナ禍、ウクライナ情勢を経て深刻化するフランスの貧困

投稿日時 : 2023/11/15 17:30


「カソリック団体の年間報告は、フランスで貧困が深刻化していると警告」
地方紙Ouest Franceのウェブサイトより。

11月に入ったフランスは、冬モードになる。クリスマスに向けての賑わいもあるなか、この時期に話題になるのは、貧困層の問題。

クリスマスシーズンは、家族や友人たちと楽しい時を過ごす期間というだけではなく、慈悲・慈愛の時期でもあり、寒くなってくる時期で、住居の強制退去も出来なくなる「trêve hivernal:冬の休戦」も発動し、民間の支援団体の炊き出しや食料配布も活発になり、それを支援する市民も多くなる時期だ。

ところが、支援団体の一つ、カソリック系の団体が毎年発表している報告によると、今年は、物価高、インフレの影響で、食料補助などを必要とする人が多くなっているという。特に子どもや女性が多く、さらに支援物資の供給も少ないという。

また、火曜日に国立の統計経済研究所の発表でも、2021年のデータですでに国民の14.5%が貧困層だという。

ちなみに、フランスの「貧困」の定義は、平均月収の60%以下、つまり1158ユーロ(月18-19万円)だという。
(フランスのビックマックセットは1000円近く)