暑くてもフランスの学校のバカンスは短くなるかも?

投稿日時 : 2023/08/24 17:30

「“バカンスは多すぎる”:マクロン大統領は、必要な生徒には新年度は“8月20日”からをのぞむ」
Le Parisien紙のウェブサイトより。

フランスの新年度は9月から。政治家もバカンスから戻り、新年度の準備が始まっている。年度初めの閣僚会議もあるなか、マクロン大統領は、バカンスの間、大統領専用避暑地で、週刊誌Le Pointの記者と行った独占インタビューが発表された。そして、Le Point誌以外のメディアも、年度初めの大統領の動向ということで、一斉にその内容を報じている。

なかでも大きく取り上げられているのが、夏休み前にマルセイユを訪問した際にも言及していた、バカンスを短くすると言う提案。

フランスの大統領は本来、外交や軍事など、国際的な問題がメインで、国内政治などは首相に任せるという位置づけだったが、マクロン大統領は、ここへきて教育問題もまた大統領が直に方針を示すべき重要課題だという姿勢をとっている。

バカンスを短くする、というのは、子どもたちの学力の問題だけではなく、マルセイユなどに見られるように、学校がない間、居場所がない(家庭でも母子家庭で、母親が働きにでているなど)子どもたちの居場所を提供するという意味もある。さらに9月だけではなく、6月も、期末試験が芳しくなかった生徒のための補習授業をもうけるという提案もしている。

バカンス以外にも、歴史の授業についても発言するなどしているが、何がどこまで現実的に検討されるかはこれからだ。子どもたちのバカンスが短くなると言うことは、先生たちのバカンスもしかりで、子どもがいる家庭のバカンスもしかり。新年度の大きな政治課題になるのか、これからまだまだ他の問題が出てくるのか。