一致団結は難しい。

投稿日時 : 2023/11/10 17:30

「反ユダヤ主義に異を唱えるデモ:“RN党(極右)は勝利”、そして政界にとっては“よろしくない集合写真”」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

次の日曜日、パリでは、上院と下院の議長の呼びかけで、反ユダヤ主義に対抗したデモが開催される。ボルヌ首相も参加し、元大統領なども参加を表明しているが、フランスのメディアを賑わしているのは、不参加を表明した極左系政党、フランスの不服従(LFI)党の代表、メランション氏の発言。これは、すぐに参加を表明した極右政党に反対して、「極右政党とは行動を共にしない」とし、フランスが一致団結して反ユダヤ主義に対抗しようという動きに水をさしたかたちになった。

かえって、極右政党でも、今は引退している元党首の反ユダヤ主義的な発言などが取り上げられたりしているものの、反ユダヤ主義に対抗するという流れに乗ることで、極右政党の存在感を強めるという狙いもあるとされる。そして左派系では、またもや極左系政党の極端な発言や立場で、社会党やエコロジー党は左派系の連携が壊れると迷惑がっているという状況。

マクロン大統領も日曜日までに、反ユダヤ主義問題について発言をするとされているが、肝心の日曜日のデモは、反ユダヤ主義に対抗するという趣旨ではなく、フランスの政治家同士の言い争いばかりが取り上げられている感じがある。

そして、イスラム教の代表なども、そもそも反ユダヤ主義への反対だけを表明するのはおかしいと発言をしたり、一つのコミュニティだけを取り上げての一致団結ではなく、コミュニティを超えて、純粋に平和のための一致団結が必要だという声も上がっている。