フランスのテレビではビールのCMは流れません。

投稿日時 : 2023/06/20 17:30

「ラグビートップリーグでトゥールーズの優勝のあと、ロッカールームでエマニュエル・マクロンはビールを一気飲み」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

フランスのラグビーのトップリーグ、TOP14の決勝が17日(土)にパリ郊外のスタッド・ド・フランスで行われた。マクロン大統領も観戦に訪れたが、試合前にグラウンドに降りて選手たちを握手をした際には会場からはヤジが飛んだ。

しかし、トゥールーズが勝利すると、ロッカールームを訪れた大統領は、選手から促され、カメラの前でコロナビールを一気飲み。この動画がSNSではあっというまに拡散し、一般メディアも大きく取り上げた。

左派勢力などからは、「時代錯誤のマッチョなメディア戦略」などと、批判されたり、医療関係者からも非難の声があがっている。

フランスでは、アルコールの摂取を助長することは厳しく制限されており、日本のTVのようにテレビで著名人がビールを飲むようなコマーシャルはありえない。ニュースなどでアルコールの話をするときも、「アルコールの摂取は節度をもって」といわなければならなかったり、定期的に、フランス国民のアルコール問題はニュースになる。先日も、一日の摂取量の基準、週に一日は休肝日が必要などという話題があったばかりだ。

そんなフランスで、大統領が楽しく一気飲みをするばかりではなく、それをカメラの前で行ったことで、わりと大きなニュースになっている。

ところが、こんな「マッチョな」大統領の姿を好意的に受け入れる国民がいることもまた事実であるし、こうした話題で政府や大統領がまたもや「目くらまし」広報戦略をしているという見方もあったりする。