肉食離れするフランス人の本音

投稿日時 : 2023/04/04 17:30

「フランス人は肉を食べなくなっている。エコロジーの観点から、しかしそれよりもインフレが原因」
Libération紙のウェブサイトより。

本日発表された調査によると、調査に答えたフランス人の57%がこの3年で肉の購買量を減らしたと答え、39%が今後さらに減らすと答えたという。

これは、フランスの気候変動問題などを扱う非営利団体ネットワーク、Réseau action climatが発表したもので、2021年から9%の上昇だという。しかし、この団体によると、健康的で持続可能な食生活のためにはより肉食を減らさなければならないという。

日本ではまだまだ肉食についての問題提起がされていないが、フランスやヨーロッパでの肉食離れのポイントは:
・生物としての家畜の尊厳というモラルの問題。(従来のフォアグラの禁止の動きなど)
・スーパーなどの小売店に並ぶまでの二酸化炭素排出量が他の食料に比べて多すぎるというエコロジー的視点。
・人間の健康のために、肉食の必要性は大きくないという栄養学的な視点。

そして、コロナ禍やウクライナ戦争によるインフレで物価が上がっていることももちろんある。

どのポイントが一番大きいということではなく、あらゆる面から肉食のよいところはもうほとんどないようだ。小学校の給食でも、ベジタブルメニューを増やすようにという動きもある。

かつてのタバコのように、肉食も人間の生活での位置づけが大きく変わるかも知れない。

こうした意識の変化は、今回の調査を発表した非営利団体などの活動による啓蒙活動やメディア活動の影響も大きいという。