農家も声を上げる。

投稿日時 : 2023/02/09 17:30

「異議申し立て:“働かせないつもりか”。パリではネオニコチノイドの使用禁止に反対した農家が集まる」
Libération紙のウェブサイトより。

フランスでは1月から年金制度改革についての反対運動ばかりが取り上げられているが、昨日の水曜日、パリに集まったのは農家のトラクター。パリでは最大425キロの渋滞が起きたほどの大きさだったという。

これは、フランス政府が今後はネオニコチノイド系の農薬の使用を禁止すると決定したことに反対する運動だ。2018年からEUではあらゆる農業でネオニコチノイド系の農薬が禁じられていたが、フランス政府はビート栽培農家などには認めてきていた。ところが、今年の1月にEUの法廷で特例は認められないという判決が出ると、フランス政府もそれに従う形で、農家側にたって例外措置を認めることはしないと発表した。

ネオニコチノイド系の農薬は、害虫とされる虫の神経系統を攻撃するもので、ヨーロッパでミツバチが減少して生物多様性が脅かされている原因とされている。だが、とくにビート(仏語:betterave)の天敵の害虫には効果大で、現在も研究者などが新種の改良など、農薬以外の解決策を模索中と言うが、結果が出るまでにはまだ数年かかるという。

農家としては、それまでは例外的な措置、あるいは政府からの保障が欲しいという。