日本はコロナ禍でも夏でも本(文学)の話題にはならないが

投稿日時 : 2021/07/12 17:30

「この夏の旅行鞄にいれる13の小説と2つの定番古典」
国営ニュース専門ラジオ局France Infoのサイトより。

今年はサッカーのユーロ杯も終わり、今週末には例外的に7月開催のカンヌ映画祭も終わり、ツールドフランスも終わる。そうなると完全にバカンス色に染まるだろうフランス。

Covid-19のデルタ株の脅威は日本でもフランスでも同じだが、フランス政府は先週から警鐘を鳴らし続け、本日夜には、ついに大統領自らがテレビ演説であらたな対策などを発表することになってる。先週末からフランスのメディアはなにを発表するかという話題が多い。

医療従事者を含めての一部の職種へのワクチン接種の義務化のほか、衛生パスこと、パス・サニテールの適用範囲の拡大などが語られてる。本格的なバカンスシーズンに入るところで、やや冷や水を浴びせられている感じではあるが、バカンスはバカンスだ。

フランス人の典型的なバカンスの過ごし方は、家族で数週間、田舎のキャンピングや家にいって、昼から庭やテラスで食事、昼寝、夕方からまたアペリティフでまた食事ということの繰り返しで、ほぼ何もしない。そこで何十年もフランス人がやるのが、長い小説や本を持って行って読むというものだ。

夏休みの宿題がない子どもたちに読書感想文の宿題があるわけではないが、バカンスという時間がたっぷりあるタイミングで普段はゆっくり読めない長編小説などを読む人が多い。新しい知識や新しい世界に浸ることで、リセットしているのだろう。

それで、メディアなどでも、お勧めの本を紹介するのが通例になっている。

ことし、France Infoが紹介する本には、日本関連のものも数冊あった。
東野圭吾の『祈りの幕が下りる時』
日系カナダ人のアキ・シマザキの最新作『Sémi』
そして北海道を舞台にしたフランス人作家Denis Drumondの『Le Dis du Vivant』