フランスの学校問題2023

投稿日時 : 2023/06/12 17:30

「学校ハラスメント:教育大臣が発表。フランスの全ての中学で月曜日から“1時間の学びの時間”」
公共ニュース専門メディアFrance Infoのウェブサイトより。

日曜日、フランスの教育大臣が発表したのは、今週、7000近くある全てのフランスの中学で、340万人近い生徒に対して、学校ハラスメントについて1時間の授業を行うということだ。

日本で通常いわれている「いじめ」だが、フランス語では「hikikomori」はあるが、「ijime」という言葉はない。フランスの学校でも起こっているのは、学校ハラスメントだ(harcèlement scolaire)。

フランスでも子どもたちの間でハラスメント行為が行われているが、今回のきっかけになったのは、先月13歳の中学生が同級生などからのハラスメントなどを苦にして自殺したことにある。フランスではかなり大きな話題になり、SNSでは、ハラスメントをしていたグループの生徒などの名前や住所などがさらされ、今度はその生徒などが攻撃の対象になったりしていた。

さらには、別の学校では、ハラスメントをされていた生徒の母親が7名の別の生徒を訴えるなどしていた。

学校ハラスメントの問題には、SNSの利用も当然大きく関わっており、政府側はもちろん、教職員組合や、親たちが作る組合なども話し合いの場を設け、フランスのSNSの代表もフランスのメディア規制機関との話し合いをもった。そして、9月からの新年度からは、より厳しく学校ハラスメントに対応するとした。

特に、これまではハラスメントを受けていた生徒が転校を余儀なくされていたが、ハラスメント行為をしていた側を転校させることになるという。