フランスのトップダウン

投稿日時 : 2020/03/04 17:30

「フランスでは、コロナウィルスの脅威への対応策が矢継ぎ早に取られる」Le Monde紙のサイトより。

コロナウィルス、Covid-19関連のニュースを追っていると日本とフランスの対応の違い、それを報じるメディアの違いもよく分かる。

フランスでは日本から数週間遅れで、市中感染が拡がり始めたところだが、数週間前の日本での政府や医療関係者の対応やメディアでの報道と比べると、統制がとれていて、素早いような印象をうける。

政府はすぐに5000人以上(この数字に根拠がないとする見解もあるが)が閉鎖的空間にあつまるイベントを禁止、さらには全ての医療マスクを徴収し、重症患者や医療関係者に優先的に配布できるようにした。日本ではようやく北海道に向けてマスクを国が買い上げて配布ということになったばかりだ。ただし、フランスはもともと日常的にマスクをする慣習がないばかりか、そもそも日本のように花粉症用マスクとか、子供用マスクとか、多種多様なマスクもなく、ドラッグストアやコンビニもないなか、マスクは主に医療関係者のみが使う専門的なものなので、これを国が完全に管理するのは、日本よりも簡単だと思われる。このマスクの徴発は5月31日迄(とりあえず)と決められた。

また、政府はテレビで国民に向けて、基本的で重要な予防策を紹介している。握手(やビズ)がいかに感染リスクがあり、手洗いがいかに重要か(ある専門家によると1時間毎に30秒の手洗いを推奨するという)、恐怖をあおらず、正しい情報を伝えようとしているに見える。

フランス政府のスポットCMより。音声、文字、絵、手話で基本予防策を紹介している。


日本はフランスより先に感染が拡がったが、対応策はフランスのやり方から見習うこともできるかもしれない。ちなみにフランスの学校の閉鎖は、いまのところ各自治体が判断している。