クールジャパンとフレンチテック

投稿日時 : 2020/06/05 17:00

「フレンチ・テックの支援のために、国は追加で12億ユーロを拠出」
経済紙 Les Echosのサイトより。
左が経済担当大臣、右がデジタル担当大臣。

日本では観光業界への巨額の予算投入が話題になっているが、フランスは、産業支援として、特にテクノロジー産業への支援を発表した。

これは、フランスに1万から2万あるスタートアップ企業(そこで働く人は10万人以上)を特に支援するというものだ。「コロナ禍」で経済が停滞するなか、世界規模のGAFAMに代表されるデジタルテクノロジー産業は伸長しているが、そうした世界企業から、フランスの「ローカルな」スタートアップ会社を守り、フランスのテクノロジー、「フレンチ・テック」(音楽での“フレンチ・タッチ”にあやかろうとするネーミング)戦略を進めるというものだ。

具体的には、フランス産のスタートアップ会社に資金援助・補助をするための基金を作ったり、新規開発事業の支援やコンクール賞金など。こうして、フランスのテクノロジーが買収されることを防ごうとするものだ。

「コロナ禍」になる前、国の試算では、この「フレンチ・テック」業界では、2020年の新規雇用は2.5万、つまり全体の10-20%と予想されていたというから、フランスの雇用のささえる大きな産業でもある。