フランスとFacebook

投稿日時 : 2020/06/09 17:00

「圧力が強くなり、マーク・ザッカーバーグ氏は、Facebookのモデレーションの規則を再検討すると約束」
Le Figaro紙のサイトより。

先週からアメリカから始まった人種差別反対の抗議運動は、日本でもこの週末に渋谷や大阪でデモがあったが、フランスでも早い段階でデモがあり、メディアでも多くの発言があった。

政府もメディアもアメリカよりの日本と違って、フランスは、政府もメディアもどちらかというと反アメリカで、一連のアメリカの出来事もそのような取り上げ方だ。

先週から、トランプ大統領とツイッターとのやりとりも日本でも紹介されているが、フランスのメディアでの取り上げられ方は、SnapChatやツイッターはトランプ大統領の投稿にモデレーションをかけて、嘘の発言、暴力や差別を示唆・煽動するような発言に注意喚起をはじめたが、Facebookは「表現の自由」だとして介入はしないとしたマーク・ザッカーバーグ氏の発言を紹介するという流れだった。

その後、Facebook社内での反発があり(これも日本のメディアではあまり取り上げられず)、ついにマーク・ザッカーバーグ氏も「再検討する」と譲歩する発言をしたことをフランスのメディアは多く取り上げた。

おそらく、この話題はその後、Facebookがどのような対応をするかもフランスのメディアではしっかりとチェックするだろう。

とはいえ、Facebookを含むGAFAをフランス人(フランスメディア)は毛嫌いしているようだが、実際はフランス人もAmazonで買い物をしているし、Googleで検索し、スマホもやはりiPhoneが人気だ。Facebookにいたっては、フランスの警察官の一部で、プライベートなFBグループがあり、そこでは人種差別的な発言のやりとりがされているというニュースが取り上げられている。フランス人もがっつりとFacebookを使っている、というだけではなく、FacebookとはそもそもこういったHaine raciale(人種嫌悪)の温床になるものだという、フランスのメディアの見解が見られる。