怠け者が増えたフランス。

投稿日時 : 2022/11/21 17:30

「コロナでフランス人はより怠惰になったのか?」
地方紙Ouest Franceのウェブサイトより。

先週末好評された世論調査によると、調査に答えたフランス人の30%が、日常生活で、以前よりもモチベーションがなくなったと答えたという。

これを受けて、メディアはもちろん、専門家なども見解を発表、「怠け感染症」などとも言われる。以前よりもモチベーションあると答えたのはたったの12%で、30%がモチベーションがないというのは、専門家によるとかなり多いという。

数ヶ月前から、病気を理由に欠勤するフランス人が多いことが話題にされており、ある調査では、10人に4人が今年、一度は精神的な病気を理由に仕事を休んだことがあるという。

フランス国民がやる気がなくなっていることは様々な数字にも表れているといい、映画館の入場者数や、ナイトクラブの利用率、さらには、アソシエーションなどではコロナ以前ような協力者やボランティアが集まらなくなったという。年齢層では、25-34歳の若い世代では実に40%がやる気がないという。これはもちろんコロナ禍が影響されているが、このきっかけで、人生の意味について考えることになり、例えば、機械的で、無意味に見える単純労働の仕事では特にやる気がないという。

ただし、専門家などによっては、これはよい傾向でもあり、フランス人は、仕事など重点を置くのではなく、家族や趣味に人生の意味や価値を見いだすようになったともいう。

また、イギリスのメディアなどから見れば、こうしたフランス人の傾向は皮肉的にみられており、「とはいえ、フランス人は、バカンスはしっかりとっているし、朝食は相変わらず長ったらしく、週35時間労働も神聖なものとして守っている」という。

そして、これは「日常生活のモチベーション」について聞いた世論調査であり、ある程度のフランス国民の心理的な傾向はわかるだろうが、心的疾患である「Dépression:鬱」とは区別して捉えるべきだという。