衛生パスの終わりは?

投稿日時 : 2021/09/03 17:30

「衛生パスの中止、継続、再延長…。ショッピングセンターでは大混乱」
Le Parisien紙のウェブサイトより。

日本でもフランスや他国の衛生パスは紹介されているが、それが期間限定であることにはあまり触れられていない。フランスではいまのところ、原則11月15日までと決められている。

ただし、もちろん「感染状況次第」というのが大前提だ。新年度が始まって、さらに公式には出馬を表明していないが、来年の大統領選挙を見据えた動きを始めたマクロン大統領も、最初に訪れたマルセイユで、決断するには「まだ早い」としながらも、衛生パスの運用期間を11月15日以降に延長する可能性も示唆したという。

以前このブログでも取り上げたが、いまだに偽衛生パスも流通しており、偽のQRコードは300ユーロほどで取引されているという。さらに自治体や業種によって、衛生パスを義務化するところがあったりなかったり。衛生パスがあって安心とか感染が抑えられているのかはまだよくわかなり。さらには、衛生パスの基準となるワクチン接種についても、全国民の66%が二回の接種を終え、三回目の接種も始まっているフランスでは、当初目標とされていた集団免疫という基準も、感染症拡大抑制の目標ではないのではという議論も出始めている。

免疫学的な知見も積み重ねられてきただろうが、衛生パスや行動制限など、政治的、社会的な様々な試みの知見もフランスでは積み重なってきているはずで、さすがに今年のクリスマスは「いつものように」過ごせると(今は)思いたい。