フランスは小学校から高校まで年3回の性教育授業。

投稿日時 : 2023/11/07 17:30

「学校の性教育:フランスの“無為無策”に対して白書が提出」
Libération紙のウェブサイトより。

2001年からフランスでは、小学校から高校まで、年間に三回の性教育の授業が行われることになっている。日本で「性教育」といえば、男女の成長の違いから、妊娠、出産など程度だが、現代のフランスでは、「性」に関することは全てといってよいくらいの内容で、具体的な避妊具の使い方から、セクハラや性暴力、未成年売春、性の多様性なども含まれる。

しかし、11月6日月曜日に、民間の10の団体が発表したところによると、実際の現場では、フランスの性教育は充分でないどころか、まったく行われておらず、ここ数年、不定期に様々な団体が指摘しているように、小学校から高校まで、性教育の授業がちゃんと受けられていないという。

そして近年は、性暴力の事件の数も増えていることや、スマートフォンやSNSの発達で、子どもが性的なコンテンツに触れる年齢も下がっていることなどもあり、子どもたちへの体系的な性教育が緊急だという。

10の団体は、政府に対して40近くの提案をまとめ、上院に白書として提出したが、そこでは、性教育授業のマニュアルを作るなど、全国的に統一されたものが必要だとし、女性差別の歴史や女性の権利の獲得の歴史についても性教育で取り上げるべきだとしたり、インターネットの使い方なども性教育プログラムに入れるべきだという提案もした。

こうした提案をうけ、政府は年内にも具体的に何が出来るか決めるという。