COVIDと個人情報

投稿日時 : 2020/05/27 18:00

「CNLがStopCovidを承認、しかしこの問題のアプリには定期的な調査を要求」
経済紙Les Echosのサイトより。

先月にはフランスの国会で、とくに個人情報の扱いについて問題視されていたアプリ、StopCovidについて、CNIL(クニル:Commission nationale de l’information et des libertés【情報処理及び自由に関する国家委員会】)がゴーサインを出したとフランスのメディアは大きく取り上げている。

CNILは、インターネット上の個人情報の監視役であり、インターネット(に限らず、他のメディアや他の場合でも)上での個人プライバシーと自由を守るための機関で、プライバシーと個人の自由に関する法律や規制などはすべてこの国家機関が一括して扱う、独立行政機関だ。

日本では同様のアプリが6月中旬に公開予定とされているが、既存メディアはもとより、SNS上なのでも、ほとんど議論にはなっていない。フランスは、早ければ今週末から公開が始まるというが、CNILがゴーサインを出したとは言え、既存メディアでもこの話題を大きく取り上げるだけではなく、個人情報に関して反対する意見も大きく紹介している。

CNILも全面的に承認というわけでもなく、定期的に調査をして、個人情報が冒される危険がないか監視するとしている。別の機関は「Bug Bounty」というオペレーションを企画し、専門家にこのアプリのセキュリティの脆弱性を見つけてもらい、見つかった場合には賞金を用意するなどして、アプリのセキュリティを高めようともしている。また、今のところこのアプリはオープンソースではないが、CNILもオープンソースにすることで安全性を高めるべきで、政府も原則としてオープンソースにするとしているという。

また日本が非常事態宣言を予定より早く解除したように、フランスも、連休明けの6月2日(火)から全ての地域をグリーンゾーンとして、レストランやカフェも原則オープンすると本日発表されるという話もでている。