猛暑は環境問題だけではなく、労働問題。

投稿日時 : 2023/08/17 17:30

「熱い問題。猛暑:労働基準法を進化させるべきか?」
Libération紙のウェブサイトより。

フランス、特に南部では、本日からまた最高気温が35度を超えるところがでるといい、警報が発令されている。

例年にない暑さが続く日本では、この猛暑、酷暑が環境問題として大きく語られることがなく、夏の風物詩でしかないようだが、フランスではフランスの猛暑も世界の異常気象と同じく、地球環境問題として語られる。そして、今年、さらに問題にされているのが、労働環境、生活環境と猛暑の話題だ。パリとパリ周辺では実に半数以上の住人が充分に暑さ対策ができた住環境にないという調査も発表されている。

そして土木作業員など、屋外で働く人たちの労働環境や条件が、この猛暑の状況で見直さなければならないという議論が起こりつつある。労働組合はもちろん、一部の政治家もこの問題を深刻にとらえており、屋外で働く職業はもちろん、屋内の事務仕事についても、日本のようにエアコンが整備されていないフランスでは、猛暑の影響は深刻になりつつある。(Libération紙の記事の写真も、昨年のある事務所で、日本から見るとかなり旧式の扇風機だけだ)

スペイン風のシエスタの導入や、テレワークの活用、バカンスの再調整など、様々な具体的な提案もされている。

まだ、具体的にフランス政府が何か方針を打ち出すところまではきてはいないものの、環境問題への意識が変わって、様々なことが変わってきているように、フランス人の働き方もまた変わってくるかも知れない。