年金制度改革問題はまだまだ続きそう。

投稿日時 : 2023/02/03 17:30

「口頭試験。年金制度:France 2でボルヌ首相は(いまだ)手を緩めず」
Libération紙のウェブサイトより。

昨晩、フランスのボルヌ首相は、国営放送France 2の政治番組に出演し、インタビューに答えた。30分以上にわたり質問に答えたが、政府の基本姿勢はまったく変えず、この改革は「正義」であり、「必要不可欠」で、分配方式の年金制度を維持するためには必要と訴えた。受給開始年齢が現在の62歳から64歳になるという点は譲らなかったものの、この新制度で不利になるとされている19-20歳から働き始めた場合に過剰に保険料を支払う事になる点は国会の審議で修正の余地があるとした。

また、高齢者の雇用についても、これまでは従業員規模が300人以上の会社が対象としていたのを、50人規模からにしたり、高齢者雇用に協力しない会社にはなんらかの処罰も考えるという発言もした。

組合側などが一番問題としている受給年齢についてはまったく譲歩する可能性はないようで、もちろん、組合などは反発。来週7日に予定されているデモ・ストライキもさらに大きくなる気配がしてきた。

国会での審議も始まるが、すでに修正案が20000近く提出されており、それらを全て審議していたら数ヶ月かかるとも言われている。これまでのデモやストライキを受けて、政府からの返答がでた形になったが、次は来週のデモとスト、そして国会での審議が戦場になる。