年金制度改革:今日からは国会本会議

投稿日時 : 2023/02/06 17:45

「年金制度改革:今週は、国会と街であらゆる戦いがある」
地方紙La Dépêche du Midiのウェブサイトより。

先月からフランスで騒がれている年金制度改革。本日、月曜日からは、いよいよ国会の本会議での審議が始まる。通常は2週間の会期だが、それでどう解決するか、しないのか。明日と、11日の土曜日には全国デモ・ストが予定されており、その後も続くとされている。

フランスのメディアはこうした状況をまとめているが、おおよそのポイントは共通している:
・政府は、ボルヌ首相もマクロン大統領も支持率は低下する一方。
・様々な世論調査では、年金制度改革反対の国民の割合は増える一方。
・政府はあくまでも受給年齢を62歳から64歳に引き上げることは妥協しない方針。
・国会で法案を通すにも、与党陣営でも、賛成しない議員もでてくる恐れがある。
・組合側は64歳の受給年齢は受け入れられないと、こちらも態度を変える気配はない。

政府側と組合(国民)側ではもちろん逆になるが、ベストとワーストな結末は、政府が強行採決などで法案を通すか、政府が組合などの圧力に負けて改革法案を断念し、首相が責任をとって辞任だろうか。現状では、64歳の受給年齢を引き下げるなどして妥協案で合意する気配はなく、メディアでもそのような展望は見られないばかりか、むしろ、反政府の動きをあおっているようにも捉えられる記事なども見られる。

フランスでは幸いコロナウィルスの感染状況はかなり改善しているものの、ウクライナ情勢や、改善の気配がない経済状況音話題もあまり取り上げられなくなり、当分は年金制度改革の話題ばかりのような。