フランスの政治日程と勢力図

投稿日時 : 2024/02/09 17:30

「椅子取りゲーム」とも表されるアタル内閣の調整が行われ、当然ながら物議をよんでいた教育大臣は変更された。

先月、二週間以上にわたり続いた農業従事者の怒りは、いったん収まってはいるものの、今月末に開催される農業見本市は、フランス政府にとって試金石となり、また怒りが再燃するかどうかといったところ。さらに新内閣に対しても、教育現場などからもまた不満が起こる可能性もある。

そして6月初めにはヨーロッパ議員選挙が行われることになっており、フランスの各政党はこの選挙に向けての活動を活発にしはじめている。ちなみに前回、2019年のヨーロッパ議員選挙のトップ3は、極右政党が23.3％、与党が22.4％、そしてエコロジー政党が13.5％だった。そして最新の世論調査などでは、極右政党が実に30％を超えるのに対し、与党が20％を切り、ほかのエコロジー系や左派系は勢力を伸ばし切れていないという傾向になっている。

そこで、各党は、最近で一番大きな運動になり、国民の支持も多かった農業従事者の怒りに便乗しようとする動きも見えるという。今回の農業従事者の怒りでメディアなどでよくでていた農業従事者などには、政党から連絡が入っているという。

また、次の大統領選挙まであと2年もあるが、別の世論調査では、いま、アタル首相と極右政党の元党首で前回の大領選候補のマリーン・ルペン氏が決選投票になった場合、極右政党が勝つという結果もでている。