フランスの「エレガンス」

投稿日時 : 2023/08/03 17:30

「ジュヌヴィエーヴ・ドゥ・フォントゥネ、ミス・フランスの元会長が死去」
Le Monde紙のウェブサイトより。

昨日、死亡が発表されたのは、長年フランスのミス・フランスコンテストの代表として知られていたジュヌヴィエーヴ・ドゥ・フォントゥネ女史。家族が発表したところによると、就寝中に心臓発作を起こしたという。90歳だった。

先日亡くなったジェーン・バーキンは日本でもよく知られているが、ドゥ・フォントゥネ女史は、いわば全く逆の立ち位置でフランスでは知られていた。

24歳年上で、ミス・フランスを開催していたルイ氏と結婚したあと、次第にミス・フランスに関わるようになって、1981年にルイ氏が71歳で亡くなると、ミス・フランスの代表となった。その後、民放TF1での生中継などに関わり、ミス・フランスの黄金期を築いた。

しかし、時代の流れにはついていけず、ついて行かずの立場は崩さず、常にトレードマークの帽子をかぶり、良くも悪くも、イギリスからやってきたジェーン・バーキンとは逆の、保守的なフランスを体現していた。

2002年に、大手プロダクション会社にミス・フランスが売却されてからは、ジュヌヴィエーヴ・ドゥ・フォントゥネ女史の保守的な態度はさらに時代の流れにはついて行けず、ミス・フランスから離れ、自分の信念を続けるために新たに「Miss Prestige National」を作った。

その後も様々な発言が物議を起こすこともあったが、死去のニュースのあとは、ほぼ全ての人が、追悼の言葉を発表している。マクロン大統領も、フランスの「民衆文化(culture populaire)の代表」で、一時のフランスのテレビのパーソナリティだったとした。