宇宙から

投稿日時 : 2020/03/02 17:30

「コロナウィルス:NASAの衛星画像が中国での大気汚染の急激な減少を示す」ニュース専門国営ラジオ局、France Infoのサイトより。


今週も新型コロナウィルス、COVID-19関連のニュースが日本でもフランスでも大きく取り上げられている。フランスも感染確認が100を越え、感染拡大の懸念が拡がっている。日本よりも1か月近く遅れての拡がりだ。

フランスでは、SNS上ではまことしやかな噂や「フェイクニュース」が溢れているが、既存のメディアでは、コメントをしているのは医療関係の専門家で、日本のような「コメンテーター」という人びとが専門家の発言に口を挟むことはなく、もちろんそれぞれの専門家の解釈などはあるのだろうが、専門家の発言がそのまま伝えられている。

フランスの場合、握手をする行為は特にウィルスの感染の危険があるとか、子どもの致死率は高くない、免疫力を高めることが予防策の一つであって、恐怖心を持つこと自体が免疫力の低下にも繋がる、そもそもCovid-19はいまのところそこまで恐れるものではないなど、そこまで危険をあおるような発言はない。一方で、政府はすぐに5000人以上が集まるイベントの中止・延期を要請するなど、予防策の発動は迅速な印象をうける。

日本のメディアでは日本国内の状況ばかりだが、フランスではフランス国内の状況の他、ヨーロッパや世界の状況も伝えており、その一つが、NASAが公開した中国の衛星写真で、COVID-19が発生し、中国が武漢を封鎖してから二酸化窒素濃度が著しく低下したことを示している。これは中国での工場の稼働が減少したことや、自動車などの移動がなくなったこともある。

と、こうした環境に対する影響を紹介するフランスメディアは、その後で、北京近郊などではここ数日で自動車渋滞も再発生しはじめており、こうした面からもCovid-19の影響は徐々に回復していると見られると報じている。