新しい移動手段と新しい規制

投稿日時 : 2019/03/22 19:00

2019-03-21のLe Monde紙のサイトより。「パリ市はレンタルサイクル・キックボードに課税する予定」

3月21日のLe Monde紙によると、この日、パリ市が提出した法案では、現在パリ市内でレンタルサイクルやレンタルキックボード(Trottinette:「トロティネット」)を提供している会社に対して課税するという。

この法案では、一台あたり、自転車には年間20ユーロ、電動キックボードは年間50ユーロ、電動スクータは年間60ユーロなどとなっているという。会社側にこのような税金を課すことで、利用者へは、料金の値上げにつながり、その分、利用者が減るということのようだ。

2018年、パリでは、Vélibの自動車版、Autolibのサービスが停止したり、Vélibの運営会社の問題などもあり、電動キックボードやスクーターが流行しだした。いくつのもの会社(代表的なのが写真にあるLimeという会社、他にもBird, Wind, Flash, Boltなどなど)がサービスを提供し、個人でキックボードを買って使う人も多く見かけるようになった。

当初、交通問題や環境問題の緩和になると、好意的だったパリ市も、いわば無法状態で利用されるこの新しい交通手段には規制が必要だと判断したようだ。この法案は4月にパリ市議会で採決予定だ。

パリ市によると、現在、このようなレンタルサイクル・スクーター・キックボード(総称して、フランスでは「Free-floating」と呼ぶ)は、15000台。これが年内には40000台になるという試算もあるという。

環境問題にも積極的に取り組む社会党の市長がいるパリ、新しい地下鉄なども建設中のパリ、2020年の東京以上に、2024年のパリはさらに様変わりするようだ。