バカンスが着々と近づいているのを感じる

投稿日時 : 2022/06/17 17:30

「“トップ・シェフ”決勝:ファンが感動したフェアプレイの瞬間。」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

フランスの民放TV局M6が毎年放送している人気番組、Top Chef(トップ・シェフ)。今年は13年目で、すでにこのフォーマットは他の世界にも取り入れられているほどだ。

日本でもかつては、料理の鉄人という番組があったが、このブログでも何度か取り上げているこの番組は、プロの料理人が集まり、フランスや世界で高い評価を得ている料理人が出す挑戦に挑み、最終的に一人のトップシェフが選ばれるというもの。

今年の決勝は先日の水曜日に放映され(撮影は1月)、優勝したのはルイーズという女性だった。女性が優勝するのは3人目だという。

「パリテ」、男女平等、多様性では日本の何十年も先を進んでいるかのフランスではあるが、それでも女性であることは多少大きく取り上げられている。(現在の女性の首相のように)

ただし、ほとんど話題にもならないのは、彼女がポルドガルとフランスのハーフで、現在もリスボンで自分のレストランを経営していること。そして今年のトップシェフには、ベルギーからの参加が多かったことも特に取り上げられるまでもないことで、かつては日本人も出たことがあるが、料理という同じ土俵で戦うというくくりでは、出身地は個人が持つ1つの個性でしかないようだ。

そして今回は、参加した多くのシェフたちがタトゥーをしていたが、日本では地上波での放映でも、料理業界でもおそらくはまだ何十年も先にならないと、タトゥーをした日本料理のシェフがテレビに見られることはないだろう。

しかも、優勝したルイーズは、鼻にもピアスをしている。もちろん、リスボンのレストランには人が殺到しているという。

テレビ番組も今月が今期の最後で、様々な番組が最終回だったり、バカンス前の最後の放送を迎える。こうしてバカンスが着々と近づいているのを感じるのがフランスだ。