フレンチレゲエのパイオニア

投稿日時 : 2021/02/19 18:00

「希望の歌い手、トントン・ダビッドの死」
L’Humanité紙のサイトより。

2月16日のニュースになるが、1990年代にフランスにレゲエを広めた第一人者であるトントン・ダヴィッドが53歳で亡くなった。

電車を降りたときに脳梗塞で倒れたという。海外県ラ・レユニオンから両親とパリに移ったあと、ロンドンでレゲエに出会い、1980年代後半にデビュー。もちろん、ラスタの髪型と、当時は斬新だったフランス語でのレゲエで話題となった。当時のフランスではフランス語でのラップミュージックも盛り上がりはじめたころで、90年代は何舞うもアルバムを出し、30年近く経った今でも、ヒットした数曲は、定番ソングとしてテレビやラジオで流れ、影響を受けたアーティストも多い。

日本ではもちろんほぼ知られていないだろうが、動画サイトで「Tonton David」と検索すると多くの曲がみられる。代表曲の一つは、1996年のフランス映画「Un Indien dans la ville:僕はパリに恋をする」の主題歌となった「Chacun sa route:人の道はそれぞれ」だろうか。

あまりにも突然の出来事に、4人の子どもたちは、偉大な父親のために、葬儀のためと、準備中だったアルバムの完成のための募金をインターネットではじめた。Netflixのドラマ『ルパン』の主演でもあるオマール・シィなどもリツイートするなどし、支援の輪が拡がっている。