SNSと自由

投稿日時 : 2025/01/16 17:30

「ソーシャルネットワークXから離脱すると発表したのは、“避難地フランス”、“エマウス・フランス”など、80以上のアソシエーション」
国営メディアFrance Infoのウェブサイトより。

今年に入ってからフランスのメディアで大きく取り上げているのが、SNS X(旧ツイッター)をやめるという動き。

日本では全くといってよいほど話題にもされていないが、フランスではアメリカの次期大統領の就任が近づくにつれて、新大統領周辺の動きについての報道がおおくなっている。

イーロン・マスク氏の動向しかり、FacebookやAppleのCEOが大統領の就任式に寄付をしたという話題など、アメリカの昨今の様々な動きが、フランスの「自由」を脅かし兼ねないという懸念、反発が起こっている。

左派系の政治家なども、もうXは使わないと公言して、行動に移していたり、さらにはXそのものをフランスでは禁止しようという動きもある。あるテレビ番組のルポルタージュでは、試しに全くさらのアカウントをXで作ったところ、最初からイーロン・マスク氏のアカウントなどがおすすめで表示され、マスク氏やそのおすすめをフォローした途端に、あっという間に偏った投稿ばかりが表示されてしまうという結果だった。

フランス以外でも、ドイツやオーストラリアの数十の大学がすでにXをやめるとしており、移行先としてはBlueskyなどが選ばれているという。

フランスでは、このX離れは今のところそこまで大きな動きにはなっていないが、来週以降、アメリカの動向にも反応して大きくなる可能性もあるだろうとされる。