言ったもの勝ち

投稿日時 : 2022/05/16 17:30

「議会選挙:メランションが最低賃金を1500ユーロ(約20万円)にしたがる理由」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

梅雨がないフランスでは夏の前触れのような天気の日も続くが、メディアでの話題は、ウクライナ情勢とフランス国内の議会選挙の話題が続く。

なかなか新しい首相を発表しないマクロン大統領だが、カステックス現首相はすでにお別れの儀式も終わり、あとは新首相の発表を待つだけだが、議会選挙との兼ね合いもあり、マクロン現大統領はなるべく遅くに発表するとされている。メディアなどでは、いずれにせよ、女性の首相が選ばれるという予想が大きいが、かつてフランスで首相に選ばれたのが、クレッソン氏で、女性として日本でも話題になったものの、1991年当時のフランスでも国民からは今から見ればかなり女性蔑視のような受け取り方があり、それ以降、フランスの首相で女性が候補に挙がったことはなかった。

一方で、議会選挙にむけて、反マクロン、反体制でまとまるNUPES。その先頭のメランション氏は、「ニュープ」と発音しているが、社会党員や一部のメディアや解説者は「ニューペス」と発音するなど、まとまっているとも言い切れない。NUPESとは、「Nouvelle Union Populaire Ecologique et Sociale」であり、新連合「Nouvelle Union」とは、「民衆のPopulaire」だけではなく(共産党系)、Ecologique(エコロジー。エコロジー党系)であり、「Sociale:社会(福祉)的、社会党系)」という意味で、エコロジー党と社会党が「聞こえる」ようにするには、「ニューペス」と発音しないとだめだという。

不服従のフランスの党のメランション氏は、自身は議会選挙には出馬しないとし、この行動も、次の世代へのバトンタッチだとも、首相になる準備だとも捉えられている。そして、現在1300ユーロの最低賃金を、自分が首相になったら1500ユーロにするとの発言もした。

ただし、フランスの中央銀行総裁は、早速に、最低賃金の引き上げは現実的ではないと発言している。

議会選挙まであと1ヶ月、他の政党などからもこれから様々な公約や、公約めいた発言がでてくるだろう。