フランスでも富が集中。

投稿日時 : 2023/01/30 17:30

「INSEEによると、フランスでは国民の半数が国の資産の92%を持っている」
国営ラジオ局France Interのウェブサイトより。

本日のフランスのメディアは、明日、1月31日の全国デモ・ストを前にして戦々恐々としている。すでに高校生の組合はパリの一部の高校などで、校門をブロックしてストライキを始めている。政府も、首相は、受給年齢を64歳に引き上げるという方針は変えないと明言するなど、対決姿勢は崩れていない。

年金制度改革については、本日から国会の審議委員会での審議が始まり、来週からは本会議での議論が始まるというスケジュール。明日のデモ・ストライキの規模、それがどう続くかもポイントになる。

そんななか、先週後半、フランスのメディアでよく話題にされていたのが、フランスの国立統計経済研究所(INSEE・インセ)が発表した、3年に一度のフランスの資産に関する報告。

それによると:
・国民の50%の資産は、国の資産の92%。
・つまり、のこりの50%は、8%しか保持していない。

さらに、メディアで特に取り上げられていたのが、上位10%のお金持ちと、下位10%の貧乏な人たちの差が大きくなっているという点。上位10%のお金持ちの平均資産額は70万ユーロを超える(約1億円)のに対して、下位10%の人たちの資産の平均は4千ユーロ(約60万円)で、この差は開く一方だという。