ゲーム・オヴ・スローンズになるか、サクセッションになるか。

投稿日時 : 2024/08/21 17:30

「エマニュエル・マクロンが、マリーヌ・ルペンとジョルダン・バルデラと面会するのは他の代表者とは別の日に」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

金曜日に新しい国会の政治グループの代表との会合をすることにしたマクロン大統領だが、極右政党が、左派連合が首相候補としているが国会議員でも政治家でもないリュシー・カステの参加に反対し、別の日の会合をもとめており、大統領側もそれを受け入れる形で、極右勢力、そして前回の総選挙で選挙協力をした伝統的右派の代表を月曜日に受け入れることになったという。

これによって、金曜日に首相が決まる可能性は低くなったばかりか、場合によっては、マクロン大統領が極右勢力となんらかの「密約」のようなものを結ぶ可能性もあるという話もでている。

結局はまたも時間稼ぎをしている感じではあるが、そこに絡んできているのが、極右政党の思惑。もちろん、四党からなる左派連合の議員数は多数派ではあるが、「単一政党」で見ると、最大議員数は極右政党であり、政権与党にはならずとも、今後の政権運営、そして議会においてかなりの影響力があることは間違いない。

極右政党が狙っているのが、今回の首相ではなく、2027年の大統領選。これはもちろん他の政党もしかりだったり、大統領勢力でもマクロン大統領は二期で終わることは決まっており、次の候補争いも始まっているが、最も現実的な可能性を見ているのが極右政党RNで、そのための戦略として最善の手を今もうとうとしているという形だ。

このフランスの政治の勢力争い、権力争い、やはりシリーズドラマ並みにかなりややこしく、フランスのメディアも、シリーズドラマのファンダムがSNSなどで盛り上がるかのように、それなりに盛り上がっているように見える。

ちなみに記事の写真は2022年、大統領府での写真。