年金制度改革問題のしわ寄せ

投稿日時 : 2020/01/17 18:40

「なぜ学生は年金制度改革の弊害を被っているのか」
Le Figaro紙のサイトより。

日本は今週末に大学入試のセンター試験が行われるが、現在、フランスの大学は中間試験の期間(フランスの学校は9月から新年度)だが、40日以上続いているストライキなどが学生生活にも大きく影響している。

メディアでもこれまでストライキの影響を様々な視点から紹介していた。鉄道系職員以外の職業でのストライキやデモ、パリの店舗での影響、パリの一般市民の受け止め、弁護士組合、警察組合、運送業者、病院職員・医師などなど。そして、実は学生たち、学生組合も実は今回の年金制度改革反対に参加していた。数は多くはないが、当初から学生もこの運動に参加しており、次第にその数も大きくなっているという。

そして1月に入って、ストライキが続いているなか、中間試験期間にはいり、交通機関の影響で中間試験を無期延期とした大学もあれば、臨時シャトルバスを用意したり、帰れなくなる学生のために臨時宿泊所を手配する大学もあったり、さらには、ストライキの影響で中間試験を延期するように学長に要求する学生にたいして、大学は受け入れずだったり。また中間試験をボイコットするという運動もあったり、年金制度改革反対の学生組合員が試験会場に乱入し解答用紙を破るなどして、年金制度改革反対のストライキに参加するように訴える大学もあるという。やはり影響を大きく受けているのがパリの大学だが、キャンパスライフは混乱気味だ。

また大学では、学生組合と教員組合が、年金制度改革だけではなく、政府が準備している研究支援改革法案についても反対の運動を始めており、これも今後大きくなる可能性があるという。

ここ数日は、交通機関のストライキは緩和されているように見える。昨日のデモも参加者数は減少傾向にあるが、根本的な政府への不満は解消されておらず、交通機関以外で小さな火がくすぶっている感じだろうか。オーストラリアの森林火災のような大きな火災にならないとよいが。。。