フランスはいよいよ日常の再開へ

投稿日時 : 2022/05/12 17:30

「月曜から、公共交通機関ではマスク着用義務の終了。“日常の再開”の象徴」
Le Parisien紙のウェブサイトより。

昨日、フランスの保健担当大臣が発表したのは、これまではまだマスクの着用が義務であった公共交通機関でも、来週の月曜日からは、マスクの着用義務が解除されるというもの。

フランスのパンデミックの感染状況が改善し続けていることや、ワクチンの追加接種も進んでいることなどから、二年近いマスクの着用義務が解除されることになった。

一度も着用義務が発動されることなく、ほぼどこでも誰もがマスクを着用している日本からみたら、着用が義務であったことも、それが解除されることが大きなニュースになることもわかりにくいかもしれない。

マスクの着用義務については、一方では、個人の自由の侵害だという意見がある。これはマスクをつけること自体ではなく、つけるかどうかを自分の判断ではなく、「国」が決めることに反対するというニュアンスが強い。こうした意見の人たちはもちろん、着用義務の解除は喜んでいるが、そうではない人たちもこの二年で増えていることも事実だ。

特に、マイノリティーである免疫力が弱い人たちや、基礎疾患がある人たちは、マスクの着用義務がなくなってしまえば、怖くて公共交通機関に乗ることはできなくなるという。さらに、フランスでも花粉症のシーズンが始まっており、医療関係者からは、マスクの有効性を訴える。

ただ、コロナ以前は、マスクをして街を歩く日本人観光客などを馬鹿にしていたフランス人でも、この二年でマスクの有効性を実感した人たちもおり、義務ではなくなっても、場所などによってはマスクを着用するという人たちもいる。

これで「日常の再開」を迎えることになったが、状況次第では再度マスクの着用義務、ワクチンパスの再稼働、追加のワクチン接種などもあり得るという。

そして、マスクの着用義務も、医療機関などではまだ継続される場所などもある。