コンフィヌモン、デコンフィヌモン、ルコンフィヌモン

投稿日時 : 2020/05/13 18:00

「コロナウイルス:“緊急のコンフィヌモン(隔離)は先回りしないといけない”とジャン・カステックスは警告」
経済紙Les Echosのサイトより。

月曜からフランスで始まったデコンフィヌモン(隔離解除)だが、政府のコンフィヌモン(隔離)担当事務官(Haut fonctionnaire)、ジャン・カステックスは月曜日に発表した報告で、ワクチンも治療法もない現在、「高度の警戒」を要求し、「フランスは、感染症の再発に弱い」とした。

月曜日に外出許可がいらなくなったパリでは、バーやカフェは閉まっているので、天気がよいなか、運河沿いなどに集まるパリ市民が多くいた。そしてそれまで20時には医療従事者などに送られていた窓からの拍手もほぼなくなったという。

パリの地下鉄では、ほぼ大多数の人がマスクをつけ、日本で言うと野球場のビールの売り子のように背中にアルコールジェルのタンクを背負った職員がアルコールジェルを配布していたなか、一部の地下鉄などでは、マスクをしたフランス人が「ソーシャルディスタンス」も関係なく、それこそ日本のように満員の車両で通勤する風景があった。そして学校の再開の準備も進むなか、話題になっているのが、「ルコンフィヌモン(reconfinement)」、つまりは「再」隔離だ。

(日本では、lockdownという英語をそのまま使い、「ロックダウン」という言葉を使いながらも、本来のlockdownの(主に建物などの)「封鎖」ではなく、「都市封鎖」としているのなら、フランス語でのコンフィヌモン(confiner:隔離する・閉じこもる、の動詞から)を使って、この「外出禁止」の状況を指してもよいのではとも思われる)

次の目標は6月にはいって、カフェやレストランなどが営業を再開(条件付きであれ)することだが、それもこれからの、現在のフランス人の行動にかかっているという。公共交通期間では、マスクの着用は義務(違反は罰金)となったが、これを外出時に拡大しようという動きもパリ市などである。

「自粛」と「要請」で、空気を読むかのように物事が運ぶ日本と比べ、自由と法の国では、物事の進み方が違うようだ。