フランスの左派勢力

投稿日時 : 2021/12/09 18:00

「アンヌ・イダルゴ:“左派勢力の予備選挙を準備しましょう”」
Libération紙のウェブサイトより。

昨日、民放テレビ局TF1の夜のニュースに生出演した現パリ市長で、来年の大統領選挙に出馬を表明している社会党のアンヌ・イダルゴ氏は、全ての左派勢力に、左派の統一候補を選ぶために予備選挙を呼びかけた。

本日のフランスのメディアの大統領選挙関連の話題ではこれが大きく取り上げられている。

世論調査によると、全ての左派系候補(極左、エコロジー、共産党、社会党など)をすべて足したところで、25%にも満たないという。さらに、上位は全て右派系統で、一対一の決選投票に残ることも出来ないという。

自ら予備選挙を提案したアンヌ・イダルゴ氏は、もちろん、その結果では自分は身を引く覚悟だというが、多くの左派系候補たちの意見は当然分かれており、好意的な候補もいるももの、大半は批判的であったり、懐疑的だ。共通、あるいは最大公約数の政治的方針があっての前向きな提案ではなく、いずれの左派候補の得票率も10%を超えないという厳しい世論調査を踏まえた後がない提案だという見方が多い。

くしくも、右派政党は党内予備選挙で女性候補が決まったところで、そのヴァレリー・ペクレス氏は、ある世論調査によると、決選投票でマクロン大統領との一騎打ちになった場合、勝利するという予想もでた。あらゆるシナリオでこれまでは決選投票ではどの候補にも勝つとされていたマクロン大統領だが、右派系の女性候補には敗れる可能性もでてきたことになる。

極右候補でメディアを賑わせるエリック・ゼムール氏もおり、左派系候補たちはまったくかやの外の状況だが、今後状況は変わるのだろうか。