電気自動車はエコロじゃない!

投稿日時 : 2019/07/11 18:30

2019-07-09のLe Mag de la santéより。

フランスでも、ハイブリッド車や電気自動車など、「環境に優しい」車が増えているし、そうした車は「エコロ」だと、売る側も買う側も考えている。

そうした考え方に警鐘を鳴らしたのが、平日毎日放送されている健康番組、「Le Mag de la santé」。確かに製造された電気自動車は、排気ガスは0だが、その製造過程は、まったく環境に優しくないと指摘。

もっとも環境に良くないのは、電気自動車で一番重要なバッテリー。そこには数種類ものレアメタルが使われていて、数キロのレアメタルを掘り出すために何トンもの土が掘り起こされ(それを掘り起こす機械は燃料で動く)、さらに掘り出されたレアメタルの精製には、毒性の強い化学薬品が使われる。さらに工場でそうした過程の洗浄などで使われる水はそのまま自然界に廃棄されることが多いという。

またいったん製造され、使用されている電気自動車も、ブレーキの使用によって、ブレーキディスクからでる微粒子、ブレーキダストは通常の車とかわらず、大気汚染源だ。

番組内の専門家は、もちろん、技術革新によって、この状況が改善されることはあるだろうが、もっとも短中期的に改善が見込めるのは、人びとが行動を変えることだという。

フランスでは自動車の使用の8割くらいが、一人が一台という。これを一台に二人にかえるだけで、かなりのインパクトがあるという。または、もちろん、可能な限り自動車(電気であれ)を使わないという生活スタイルを目指すことだという。