フランスのスピード感

投稿日時 : 2020/07/20 15:00

「コロナウイルス:月曜日からマスク着用が義務となる屋内の公共の場一覧」
公共ニュース専門ラジオ局 France Infoのサイトより。

マクロン大統領が生テレビインタビューで8月1日からマスク着用の義務化を発表したが、なんと本日からほぼ全ての屋内の公共の場ではマスク着用の義務化が始まった。

発表当初から、遅すぎるという声が、政界はもちろん、メディアも医療関係者からも多かった。そしてフランスでも各地でクラスターがではじめたりと、日本と同じように感染が再拡大するきざしがあった。

そうした状況に臨機応変に対応したかたちで、本日からの着用義務の実施となった。

マスク着用が義務の場所一覧。
ほぼ全ての公共の場。逆に室内で外して良い場所はないようだ。
「月曜からマスク着用義務:罰金は135ユーロ」
Le Parisien紙のサイトより。

屋外で歩いているときは外していても良いが、お店に入るときは義務となる。お役所も、病院も、宗教施設も。

一方日本は、いまだにどこでもマスク着用はそもそも「義務」ではなく、「お願い」だが、それでも8-9割の人はマスクをつけている。ただ、マスクの着用はよいが、日本の政府はフランスのようなリーダーシップと責任をもった決断はしていないように見える。日本でもじわじわ拡がっているようにしかみえないCovid-19の感染にも、どの自治体も国全体もなんの具体的かつ根本的な対応策を提案していない。

さらに、フランス政府の対応の速さはこれだけではない。すでに第二波への現実的な対応として、ルコンフィヌモン(再・自宅隔離。再・外出制限)の実施も具体的に検討中で、地域別という案が優勢だという。これも、あきらかに地域によって感染者の拡大に差がある日本には耳がいたそうな話だ。

童話のうさぎと亀は、亀が最後には勝つことになっているが、フランスのスピード感には見習える部分があるかもしれない。