新たな感染症の波も、寒波も来ているフランスではマスク着用義務の議論

投稿日時 : 2022/12/12 17:30

「フランス人は公共の場でのマスク着用義務に賛成」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

今週はフランスでも寒波が来るとされており、急に気温が下がるという。パンデミックの感染状況も急拡大の様相を呈しており、クリスマスシーズンを迎え、そして今年はサッカーのワールドカップでフランスチームの躍進もあり、感染状況も改善する気配はなく、フランス政府は感染症対策の広報キャンペーンを続けている。

日本では最初からずっと公にはマスク着用が義務であったことはないが、フランスはマスクの着用義務をはじめ、外出制限や、営業制限、ワクチン接種の実質的な義務化(いまでも医療関係者でワクチン非接種は働けないし、一時は外食やイベント参加でワクチン接種が条件だった)を経験してきた。現在のフランスはほぼ何の制限もない、「アフターコロナ」の生活だが、感染症の拡大で、一般の国民の間でも、マスク着用をし始める人がいる。

最新のある世論調査では、77%がテレワークの再拡大に賛成し、76%が公共交通機関ではマスクの着用義務に賛成、そして全ての公共の場でも58%がマスクの着用義務に賛成しているという。

3年近く前、Covid-19の感染症の始まりには、マスクの着用を茶化していたフランス人だが、この3年、学んだことは多いようだ。

今後の感染状況にもよるが、政府は、マスク着用や基本的な感染症対策の呼びかけをしている。マクロン大統領も、自ら(義務ではない)マスクをつけて会議などに参加するなど、法的にまた義務化をしたり何かを制限する前に、国民の責任感や良心に訴えかけているようだ。