ポストコロナのデモはどうなる?

投稿日時 : 2021/08/31 17:45

「労働組合連合が10月5日に全国運動を呼びかける」
地方紙Sud Ouestのウェブサイトより。

昨日の月曜日、フランスの主要な労働組合や学生組合などが、共同で声明を発表し、10月5日に全国規模のデモを呼びかけた。

フランスの今年の新年度は特別だ。本格的かつ最終的なコロナ禍からの脱却と日常の完全なる再開はもちろん、来年4月から始まる大統領選挙(二回投票)への候補者選びなども本格化するというタイミングだ。コロナ禍ですっかりお預けになっていた年金制度改革問題をはじめとする様々な社会問題、政治問題が一気に再燃する可能性がある。

10月5日に大規模デモを呼びかけた組合も、政府がコロナ禍を理由に、労働者の権利や若者たちの未来をないがしろにするのは許せないと声明をだし、現在の政府はもちろん、大統領候補者たちにも訴えかける戦略にでたかたちだ。

そもそも、コロナ禍でなくとも、新年度の始まりはもちろん、クリスマス前やバカンス前、春先など(バカンス以外の年中だが)、デモのタイミングは多いし、大統領選挙や大きな選挙の前でもデモやストライキなどの社会運動が盛んになるのがフランスだ。さすがにコロナ禍の間はデモやストライキは少なく、それだけ、一般市民が声を上げる機会がなかったという鬱憤もたまっているとも見える。