してやったり

投稿日時 : 2020/07/22 17:30

「支援策、資金源、新型コロナウイルス感染症:エマニュエル・マクロンのインタビューのポイント」
国営ニュース専門ラジオ局France Infoのサイトより。

この満面の笑みが全てを語っているかのような記事だ。フランス時間昨晩から今朝にかけて、フランスのメディアが、「歴史的な日」というほどに語るのが、欧州連合の会議の後のマクロン大統領のインタビューだ。

欧州連合での合意を民放テレビ局TF1の夜のニュースの時間に生出演でインタビューに答えるかたちでの発表だった。

ポイントは日本でも(小さく)報道されているが、フランス目線では下記のようになる:
欧州連合全体で支援策を打ち出し、フランスは、欧州連合から400億ユーロの支援を受け、これはイタリア、スペインに次ぐ支援額といい、フランスが試算している支援策の総額の40%になるという。(つまり、フランス国民の税金からではないという解釈で、大統領ははっきりと、これはフランス国民の借金になるわけでも、税金でもないと名言、払うのはGAFAなどのグローバル企業からのいわゆるデジタル税や、炭素税などだという。)

フランスの大統領としては、欧州連合で、フランス(=自分)は見事に有利な交渉をしてきたというかたちだ。

この支援策は、先日から発表があるように、若者の雇用、中小企業、職人、小売店のために使われる他、観光業界、そして環境に配慮した熱効率に配慮した建築業界や、次世代の水素燃料や蓄電池などの産業に使われるという。詳細は8月24日(フランスの政治の新年度)に発表される。

また、このインタビューでは、Covid-19についても言及。PCR検査などを拡大するとしたほか、マスク着用が義務となったことで、マスクの入手が困難な国民には無料で配布するとした。

もう日本と比べてもしょうがないくらいに異次元の対応策に見える。そしてアメリカもまた日本やフランスともまた違うのだろう。夜のテレビニュースで20分近くの生出演のインタビューで、復興策の大きなポイントは雇用と環境問題というフランスの大統領と、官邸で記者団に数分間、GoToトラベルにのみ語った日本の首相。それに加えれば、ツイッターで発言をつづけるアメリカの大統領。

これでマクロン大統領も落ち着いてバカンスになるのだろうか。本日、大統領は大臣とその夫人(または夫)を招き、晩餐会をひらき、これがフランスの政治の年納めとなる。