慎重なフランス

投稿日時 : 2021/10/08 17:30

「衛生パス:専門家会議は段階的解除を勧めるも、地域別解除は否定的」
ニュース専門民放テレビ局BFMのウェブサイトより。

昨日、木曜日の定例会議の後、フランス政府が発表したところによると、専門家会議の意見をふまえ、11月15日までは、衛生パスの緩和はないという。フランスでも感染状況が明らかに改善しており、ここ数週間は、これまで設定されていた衛生パスの期限、11月15日を繰り上げるか、緩和するという議論がでていた。

それに対し、専門家は油断してはいけないと警鐘をならし、政府がそれに従った形だ。

また、11月15日以降についても、段階的に緩めていくという方針で、業種ごとなどの案が検討されているが、移動の制限がない状態で、地域ごとの解除という案はないとされる。

アンチワクチンがいない日本、全国民の8-9割が年内にはワクチン接種が完了するかの日本で、衛生パス・ワクチンパスポートの導入が検討されているのはフランスから見るとどういう考え方かよくわからない。フランスは、もちろん、ウイルスとの共存もあるが、ワクチン接種を進めるという目的もあって、まだ国民の半数もワクチンを売っていない状況で衛生パスの導入を始めた。

現在、ワクチン接種を進めるために、フランスでは、かつて優先的にワクチン接種していた医療従事者にまずは三回目のワクチン接種をするという話がでており、これまで無料だった抗原検査やPCR検査(これがあればレストランなどに入れる)を10月15日からは有料にすることで、まだワクチン接種を拒否している人もワクチンを打つように促す方針だ。(ちなみにPCR検査は44ユーロ(6000円近く)で、これがこれまで無料だったのが、全額自己負担になる)

11月15日以降、つまりクリスマスシーズンに向けてフランスはどのように舵を切るのだろうか。