日本では環境大臣も環境省もメディアも語らない世界的ニュース

投稿日時 : 2021/07/29 17:30

「本日は”超過の日”:この木曜日、人類は2021年分の全ての資源を使い果たした」
地方紙Ouest Franceのサイトより。

ここ数年、フランスでは毎年のように話題になる Jour du dépassement(英語だと、Earth Overshoot Day:EOD、アースオーバーシュートデー)。直訳すると「超過の日」

これは、アメリカのNGO、Global Footprint Networkが発表している指標で、毎年、すべての地球資源が使い果たされるという日で、この日以降は、人類は地球資源を消費するだけで、地球資源は減る一方ということだ。昨年は世界中でのコロナ禍の「おかげ」で毎年繰り上がっていたこの日が3週間伸びていたが、それも続かず、今年はコロナ以前の2019年に戻ってしまったという。たとえれば、本日で全ての預金を使い果たし、後は借金で生活するしかないということだ。

日本ではどこでも大量の電力を使い、熱を放出するエアコンが使われる夏にこの日が訪れているのに、日本ではまったく話題にされていない。

フランスのメディアでは、このニュースに関連して、気候変動の話題なども取り上げられる。広報戦略ではないが、こうした本当の情報に日常的に触れている国民と、そうでない国の人たちでは、基本的な感覚や意識にかなりの違いがあるのは当然だろう。