年金制度改革と数字。

投稿日時 : 2023/01/16 17:45

「世論調査。68%の国民は、政府の年金改革に反対」
Le Journal du Dimanche紙のウェブサイトより。

今週木曜日の年金制度改革反対の全国デモまであと三日。フランスのメディアでは、政府の改革案の発表から、様々な話題が取り上げられている。

職業や年齢別のシミュレーションで、いつからいくらの年金がもらえるかとか。フランスの国勢調査を元に、同じ64歳でも、高収入の人たちと低所得の人たちでは生存率が異なるというデータも。他のヨーロッパの国々と比べるデータもよくとりだたされている。そして世論調査も様々なメディアが発表している。

Le Journal du Dimancheが行った世論調査によれば、68%のフランス人が政府の年金制度改革に反対しており、半数以上がデモやストライキにも賛成しているという。政府が発表した当初は、様々なポイントがあって、労働組合などもどこを争点にするかが定まっていなかった感じだが、全ての職種などで一致して反対するポイントは、受給年齢が64歳になるというところに絞られてきたようだ。

様々な数字が、いろいろなメディアで取り上げられているが、それぞれは客観的な数字とはいえ、どこをどう取り上げるかで、見方もかわっており、解釈も様々だ。

フランスではこれまでも年金制度改革の度に大きな社会運動が起こっている。1993年から実に8度目の年金制度改革になる。木曜日の全国規模のデモもそれなりの大きさになるようで、問題はその後、どのように続くかだろうか。