J-2。政策論争よりも、連立政権の可能性の話題が目立つ。

投稿日時 : 2024/07/05 17:30

「総選挙2024独自世論調査:極右政党RNは、国会で絶対的過半数に届くのは難しそう」
経済紙Les Echosのウェブサイトより。

明日の土曜日は、選挙前日で、選挙関連のニュースは全て禁止されているが、最新の世論調査でも、極右政党RNが絶対的過半数をとるのは難しいという傾向が続いている。

ここ数日、メディアで大きく取り上げられいるのが、連立政権について。どのような構成になるのか。誰が首相になるかもそうだが、各政党のパワーバランス、さらには、各政党の中でも穏健派や強硬派などもいたり、極左勢力などを毛嫌いする政治家もいたりと、連立の形はかなり難しく、いずれにせよ、不安定な政府になるとされている。

ドイツなど、ほかのヨーロッパ諸国では、連立内閣がよくあることだが、フランスでは、大統領の政党と首相の政党が異なることはあっても、政府自体が連立政権であったことはなく、フランスの政治的、そもそもフランス人のメンタル的にも、「妥協」や「落としどころ」が必要となる連立政権がうまくいくという保障はない。

そして、選挙の結果を受けたマクロン大統領がどうするかもまったくわからないという。
第一回の投票後、マクロン大統領は、辞任することはないと発言しているものの、辞任することもありえなくはないし、政権交代もオリンピックを控えた今の時期にやることはなく、オリンピック後、9月にむけて準備するという可能性もあるし、その間は、「仮の」内閣を置いて、フランス国内の反応をみる選択肢もあるという。

次の政府が、「仮の政府」なのか、(大)連立政権なのか、「専門家内閣」なのか、選挙が終わったらなんらかの名前がつくだろう。

ちなみに、選挙前日に選挙関連のニュース(公の場での政治的発言)が禁じられているのは、実はメディアだけではなく、SNSなどを使った個人でも同様で、厳密には法的に許されていないという。

そして、フランス内務省は、日曜日の当選結果発表後の暴動(極右や極左など、あるいは便乗するグループ)を警戒して、パリや大都市などを中心にフランス全土で3万人、パリとパリ周辺で5千人の警官などを配置するとした。